夢展望株式会社

代表取締役社長 濱中眞紀夫様

現在、アパレル事業をはじめ、国内で11店舗を運営するジュエリー事業やトイ事業に加え、グループ内企業向けコンサルティング事業など幅広い事業を展開し、2015年にRIZAPグループ傘下に入った後、大幅に業績を伸ばしている「夢展望株式会社」の代表取締役社長 濱中眞紀夫様に今後の展望を伺いました。

ブランドを再編し、顧客特性に合わせVMDなど細部にこだわり徹底的にパーソナライズ

夢展望では子供服を含め、幅広いターゲットに向けて最多期15ブランドを取り扱っておりました。当時はブランドが乱立した状態にある上、仕入れた商品を許可を得て自社ブランドにカスタマイズして販売するシステムをとる商品も一部あり、コストも手間もかかり売上が伸び悩む時期がありました。

改善を図るため、夢展望で購入していただいているユーザー層や売れ筋商品の傾向、購買サイクルなどを細かく分析していったこところ、夢展望でしか買えない個性的な商品に加え、シーズントレンドを取り入れた商品を合わせ買いしていただいている購買特性が見えてきました。他では買えない夢展望ブランドの良さを維持しつつ、組み合わせ易いトレンド商品を好んでいただいているユーザーニーズに最大限お応えできるよう、主要4ブランドに再編を行いました。

また、商品を販売していく中で、販路別の顧客特性に合わせ最適なコミュニケーションを図るように細部にこだわり対策しました。モール各社様とミーティングを重ねることで、モール毎の特性に合わせた対策を講じてきました。例えば自社サイトやSHOPLISTなど20代のお客様が多いショップと、楽天やZOZOTOWNのような、30代半ば以降のお客様が多いショップでは商品画像一つとっても受け取り方が違うため、同じ商品でも写真の撮り方、コーディネート、モデルを変えて紹介するようにしました。結果、モール人気ランキングで上位表示されるようになり大きく売り上げを伸ばすことに繋がっていきました。

より良い商品を低価格かつ最適なサイクルで提供する「ドリームサイクル」構造

ブランド再編成以前は、プロパー商品販売時よりもセール時に購買が固まってしまっていました。背景を分析すると市場と比べ商品単価が高い状況にあり、セール時に集中してしまうことがわかりました。そのため各社と競争できる単価に下げつつ良質な商品を提供しなくてはいけないことがわかり、SPA業態への構造改革を図ってきました。

また、合わせて在庫の最適化にも努めてきました。実店舗の場合、もしお客様の欲しい商品が欠品している場合は販売員による案内で別商品をご紹介することができます。しかし、ECでは欲しい商品のサイズ、カラーが欠品しているとお客様は他の商品を見ることもなくECショップから離脱してしまうため売上が下がっていきます。その分欠品を防ごうと多量に在庫を持つと、売れ残りが多く発生しリスクが高まる状況にありました。

そのため、従来の新作商品在庫をシーズンの初めに沢山入れるサイクルから月1回頻度に在庫を積み増し、売れ筋商品は在庫を増やし売れない商品はすぐに撤退するサイクルに改善を図りました。また、新作と売れ筋商品が常にECショップ上にあるような仕組みにできるよう直接、工場と契約を結びました。物流もスムーズになるよう、倉庫にある程度プールしておき、欠品があったサイズをすぐに補充できるような仕組みにしています。これによりシーズンが進むにつれ売れ筋が見えてきて、欠品が起きない状態をキープすることができるようになりました。こういったマーチャンダイジングサイクル全体の構造改善を社内では「ドリームサイクル」と呼んでおり改革を推進しています。

結果、上場以来初、第二四半期(4月~9月)で黒字化に成功し、売上収益前年度比184.7%。売上総利益では前年度比255.1%アップと好調な推移を見せております。

お客様のワクワクを増やしリピーターになってもらいたい

当たり前ではありますが、夢展望の商品を手にとっていただいたことのない新規のお客様ほど購入率も低く、客単価も低い状況にあります。お客様の購買ハードルを如何に下げ購入してもらうかは常につきまとう課題でした。そんな購入を諦めてしまうハードルの一つにサイズがあると捉えていたためECでのサイズレコメンドは、非常にポイントになると思いunisizeの導入に至りました。

導入後、購入率は1.5倍にアップし、unisizeとコラボした返品無料キャンペーン時には2,000件以上のお買上げに対して、サイズ理由の返品というのが2点しかなく返品率を0.1%のまで下げることができました。

カスタマージャーニーの起承転結において、商品をかわいいと思ってもらい、悩んで、思い切って購入し、手元に届いた際にはワクワクした気持ちですぐに試着したいと思っていただいているはずです。もし、届いた商品を早速試着し、サイズが合わなかった場合、ワクワクした気持ちが保てません。また夢展望サイトにきていただき購入しようと思っていただけなくなってしまいます。unisizeはサイズの不安を解消し購入のハードルを下げるだけでなく、リピーターになっていただくユーザーを増やすという意味でも重要なポイントだと考えています。

グループシナジーを活かしお客様のライフサイクルに寄り添えるブランド「夢展望」に

夢展望ではアパレルは「セクシー」から「かわいい」まで幅広く商品を揃えています。それだけでなく、RIZAPグループの中には、下着、アクセサリー、化粧品を扱っている会社もあります。今後、まだまだ広げていける分野も沢山ありますので、何か欲しいものがある際にまずは「夢展望」に訪れていただけるよう、お客様のライフサイクルに合わせ商品軸の幅を広げていきたいと考えています。

また、ネット専業のアパレル企業はまだそれほど多くありません。グループ会社でも上場、非上場含め小売業との新和性のある会社はありますが、Eコマースに強い会社は少ない状況です。今後、夢展望が持っているEコマースのノウハウをグループに向けて発信していきたいと考えています。例えばジュエリー部門でも紙媒体での集客が減っています。結婚を控えて、エンゲージリングを検索したときに必ず弊社のサイトがひっかかるようにし、そこから、実店舗に足を運んでもらえるよう夢展望で培ってきたノウハウを他業界に活かしていくことでグループ全体を更に盛り上げていければと思います。

<本サービスに関するお問い合わせ>

■社 名: 株式会社メイキップ

■電話番号 : 03-6265-3465

■メール : inquiry@makip.co.jp

■本サービス詳細 unisize(ユニサイズ):https://cl.unisize.makip.co.jp/


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